【ジョイの診察室・毛がからむ】(1)
カインドリー・ジョイはその日最初の患者を診察室に入れた。
入ってきたのは小学6年生の男の子と母親である。
「どうなさいましたか」
「実はこの子よくおしっこを失敗しまして」
「はい」
この年齢の子にしては珍しいなと思った。小学1年生とかなら分かるが。
「トイレでおしっこがしばしば便器の外に飛び出してしまって、その後の掃除が大変なんですよ」
「きちんと便器に向けてしないの?」
「あ、いえこの子は立ってはしないんですけどね」
まあそういう人はおとなの男性でも増えてるよなと思う。
「おしっこする時にちんちんの先が毛にからまってしまって変な向きになってておしっこが外に飛び出してしまうらしいんですよ」
「ああそういう状況ですか」
「何か対策って無いもんでしょうか」
「そうですね。やはりこまめに陰毛を切っておくことですね。1個陰毛専用のはさみを決めといて、そのハサミで切るんですよ。そしたら絡まることも無いですよ」
「それやってみたことあるんですが、毛の先がちんちんに当たって痛いらしいです」
「ああ」
「何か他の手は?」
「うーん。ペニスの先の皮が毛を巻き込むというなら、いっそ皮を切ってしまう手もありますね。いわゆる割礼というやつですね。宗教的な理由でこれをする人もいますけど」
「ああ、でもこの子ちんちん小さいのに皮だけ剥けてるのって変ですよ」
「小さいの?」
「はい。こんなに小さかったら無いのと同じだからお前女だろうとか友だちに言われます」
と男の子は可愛い声で言った。声変わりしていないまだ女の子のような声である。
「ちょっと見せてみて」
と言って彼の男性器を見せてもらった。この子は小学6年生と言っていたが、ペニスも睾丸もまだ小学1−2年生のサイズである。これだけ“本体”が小さかったら、皮がたくさん余って毛も絡むだろう。逆にこんなに小さいのに皮を切ってしまうと将来ペニスが大きく育った時に今度は皮が足りないという困った事態を引き起こす危険があると思った。しかしこんなに小さいのに発毛は普通の小学5年生並みである。ハッと気付いてジョイは彼のシャツをめくってみた。
なるほどー。この子の陰毛は女性型に生えている。更に胸の所までめくると乳首が立っていて、これはジュニアブラのステップ1が必要だと思った。つまりこの子は女性として二次性徴が始まっているんだ!
彼はジョイに見透かされたのを感じたようで大胆にもこんなことを言った。
「先生、毛が絡まないようにいっそちんちんを切ってもらう訳にはいきませんよね」
「君ちんちん無くてもいいの?」
「別に無くてもいい気がします」
なんだ。切ってほしいのか。母親もそれを容認しているようだ。
「ちんちんを切る場合、浅部切断といって、表面に出ているところだけを切る方法と、深部切断といって恥骨結合の根元から切る方法があります」
「それどう違うんですか」
「浅部切断だとおしっこは前に飛びます。深部切断するとおしっこは下に落ちて行きます。これは女性の排尿と同じになりますね」
「前に飛んだらよけい失敗する気がします。下に落ちていくように根元から完全に切断してもらえませんか」
「いいですよ。お母さんもいいですか?」
「はい、この子が望むのならそれでいいと思います」
「深部切断した場合、睾丸があるとそこに掛かってしまい、拭くのが大変だし、夏は臭くなると思うのですが」
「だったら睾丸も一緒に取ってください」
「分かりました。その場合、何もないところにおしっこの出る穴だけがある状態にすると炎症を起こしやすいんですよ。実はペニスを切断した人の多くがこの新しい尿道口の炎症に悩まされているんです」
「それ何か対策はありますか」
「女の子みたいに陰裂を形成して尿道口がその中で開口するようにすると炎症は起きにくいですね」
「そういうふうにしてもらえませんか」
「ただそうするとあなたの股間は完全に女の子にしか見えなくなりますよ」
「全然構いません」
「お母さんもいいですか?」
「はい、この子が望むのならそれでいいと思います」
本人も母親もそれでいいと言っているのでジョイは彼を手術室に運び、睾丸を摘出した上で陰茎を深部切断。通常の女性の位置に新尿道口を開口させた。そして余った皮膚を加工して小陰唇・大陰唇を作ってあげた。
手術が終わってから自分の新しい股間を見た彼・・・というよりもう彼女と呼んだ方がいいのでそう呼ぼう。彼女は
「わあ、凄く可愛くなった」
ととても喜んでいた。
ジョイは彼女はバストが膨らみ掛けているのでブラジャーを着けさせたほうがいいと母親にアドバイス。
「そうですね。ブラジャー着けさせます」
と母は言っていた。
またペニスが無くなったので、彼女はその後はパンツも男子用のブリーフではなく,女子用のショーツを穿くようになった。またズボンではおしっこがしにくいと言ってスカートを穿いて学校に行くようになった。学校ではペニスが無いのならということで女子トイレの使用を認めてもらった。
そして彼女はその後は、毛に絡む物も無くなったおかげで、おしっこが真下に落ちて行くようになり、トイレに失敗することもなくなったらしい。
彼女は修学旅行では女湯に入った。また半年後には中学校に進学したが、彼女はセーラー服を着て通っている。中学に入る頃にはブラジャーもAカップに替えたという。たぶん睾丸が無くなったおかげで女性ホルモンの効きもよくなったのだろう。
【ジョイの診察室・毛がからむ】(1)