
intersex
半陰陽(はんいんよう)とは、生まれつきの肉体的な性別が曖昧な人のこと。「間性(かんせい)」ともいう。英語ではヘルマフロディテス?(hermaphrodite, こちらが半陰陽的)またはインターセックス(intersex, こちらが間性に相当)などと言う。アンドロジェナス?(androgynous)という言葉も知られているがこの言葉はどちらかというと「中性」「両性体」などの意味で使用されることが多く、ミニスカート?を広めたツィッギー?の修飾詞として名高い。なおツィッギーの場合は完全な女性である。単に「ボーイッシュ?な女性」というのをやや過激に表現したものである。念のため。
半陰陽として問題になるのは、生まれつき性器の性が曖昧なケースや、性器の性と生殖機能の性や二次性徴が矛盾したり、あるいは生殖機能や二次性徴が不完全でその原因が染色体の性自体がイレギュラーであったり又は染色体の性と性器の性が矛盾していることに帰すると考えられる場合である。結婚しなかったり、結婚しても子供ができない(不妊?)ことの原因をあまり考えない人の場合は自分が実は半陰陽であることを知らずに一生を過ごしてしまう場合も多いものと言われている。
性染色体は一般的な男性ではXY, 一般的な女性では XX であるが、その他に下記のような事例が知られている。なお、イレギュラーな染色体を持っていても普通に男性または女性として日常を送る人もいると言われる。
染色体がXXであるのに(生まれつき)男性型の性器を持っていたり、染色体がXYであるのに(生まれつき)女性型の性器を持っていたりするケースである。
このタイプはしばしば「仮性半陰陽」と呼ばれ、
のように呼び分けられる場合もある。
女性半陰陽の場合で、症例によっては、男の子として育てられていたのが思春期になると突然乳房が膨らむなどの女性型の二次性徴を示しだして本人も周囲も強いショックを受ける場合がある。
男性半陰陽の場合、女の子として育てられそのまま女性として一生を終わるケースも多いと言われるが、結婚後に不妊を訴えて来院し発見される場合も多い。またスポーツ選手として活躍していて大きな大会に出る前にセックスチェックを受けて染色体的に男性であったことが分かり、そのまま引退する場合もある。
男性半陰陽の中で有名なのはアンドロゲン不応症と呼ばれるものである。鈴木光司の「リング」シリーズに出てくる悲劇の超能力者「貞子」がこの症例という設定になっていた。
また男性半陰陽の人の中には生まれた時は女性型の性器であったのに、思春期になると突然陰茎が発達しはじめ、男性型の性器に変化してしまう例が、ひじょうに稀であるが存在する。
かつては出生時に性別が曖昧であったら女の子ということにしておいた方が良いと言われたこともある。また半陰陽ということが分かった時点で強制的に「本来の性」に合わせつける手術がおこなわれることも多く、また性器の状態によっては本来の性とは無関係に女性型の性器に形成する手術が行われることもあった。これは男性型の性器に形成しても「勃起する陰茎」が作れないので、充分な性生活が送れないから、女性型にしてしまった方が良いという考え方に基づくものである。
このような治療方針はまだ国によっては行われているようであるが、日本などの場合は、本人がある程度成長するのを待って、「本来の性」とは関係なく、本人の意志により男性になるか女性になるかを選ばせるべきである、という考え方が正しいとされるようになってきた。ただしそういう思想が日本の隅々まで行き渡っているかどうかは疑問もある。また最近、当事者によっては、どちらかの性に合わせつけるのではなく、今の自分の身体のままでいい、という選択をしようとしている人たちも出てきている。
半陰陽の人の場合の法的な性は、医師の診断あるいは親の希望により出生届上の性が選択されるケースが多い(多かった?)ようであるが、あとで訂正が必要になった場合は、家庭裁判所で比較的容易に認可されて戸籍が訂正されているようである。
なお戸籍上の性は出生届を出す段階で「性別留保」の手続きを取れば、性別欄はとりあえず空欄になる。
性同一性障害の人も肉体を新しい性のものに改造していく過程で、半陰陽にも似た身体的外観を経過するが、これは当然半陰陽には含めない。
また昔は性同一性障害という事例そのものが世間に理解されていなかったため、実際には半陰陽ではないのに、半陰陽であることにして本人の希望する性の外見にあわせるべく外科的手術が行われ、そのまま戸籍も訂正された例も結構あったようである。