このあたりから、会話は半ば雑談モードに突入してしまった。歌手活動をしていた時のことなども色々聞かれる。好きな作家を聞かれてシェイクスピアとウィリアム・ブレイク、T・S・エリオットなどの名前を挙げると、
「あら、シェイクスピアは私の専門じゃん」
と言われ、ぜひうちの研究室に来てよなどと言われた。
「ブレイクの作品で好きな詩は?」
「My Pretty Rose Tree」
「Oh! cute piece. You also have thorns?」
「Yes, probably. Besides, I am the Rose of 《Rose plus Lily》.」
「Oh yeah!」
教授との会話はしばしば日本語と英語が入り交じったものになった。