【ジョイの診察室・解答用紙】(1)
カインドリー・ジョイはその日最初の患者を診察室に入れた。
18歳くらいの男の子である。彼はいきなり言った。
「ぼくを女の子にしてください」
「えっと小さい頃から女の子になりたかったとか?」
この子そんなふうには見えないんだけど。
「実はぼく大学の入試を受けたんですけど、問題用紙を間違ったんです」
「問題用紙?」
「この大学、男子と女子の入学基準が違うんですよ。それでぼく男子の問題に答えなければいけないのに、女子の問題用紙をもらっちゃって女子の解答用紙に解答しちゃったんですよね」
「はあ」
「それで合格通知もらったんですけど、入学前の健康診断でぼくが男だというのが判明して、それで大学に呼ばれたんですけど、ぼくの成績って女子としてなら合格点だけど、男子としては合格水準に達しないらしいんです」
「ああ、そいう学校はわりとありますね」
「それでぼくが男子なら不合格にせざるを得ないけど、性転換して女子になるのなら合格というんですよ」
「うーん」
「ぼくここの大学ぜひとも入りたいし、もう入試はどこの大学も終わってるし、浪人もしたくないので、女の子になりますから入学させてくださいと言って、あらためて入学許可証をもらいました。だから性転換手術を受けて女の子になりたいんです」
「あんた考え直さない?性転換手術したらもう元には戻せないよ。一生女として暮らさないといけないんだよ」
「はい、一生女として暮らしますから、性転換手術してください」
「まああんたがそれを望むのなら手術してあげるけどね」
「助かりました。他の病院では全部断られたんです」
まあ普通拒否するよね。
ジョイは彼を手術室に運び込んだ。ペニスにメスを付けて再度
「ほんとにこれ切っていい?今ならまだ中止できるよ」
と言ったが
「手術してください。女の子になりたいです」
と言うので、麻酔を掛け、彼の男性器を切除し、女性器を形成してあげた。
手術が終わってから新しい股間を見た彼は
「すごーい!女の子になれた。これなかなか可愛いですね」
と喜んでいた。
まああまり気の進まない手術だったが本人が女の子になりたいというのだからいいだろうとジョイは自分を納得させた。
彼からは
「気持ち良く女子大生ライフを楽しんでいます。女子トイレも女子更衣室も女湯も女の人ばかりで素敵ですね。興奮の連続です。今まで見ることができなかった神秘の場所で感動しています。ナプキンも買ってみました」
などというハガキが来ていた。なんか半分痴漢じゃないのかなぁと思ったが、いいことにした。
【ジョイの診察室・解答用紙】(1)